期限後申告や過少申告のペナルティ

1.税務調査

国税当局は、相続税の公正な負担を実現するため、一定の方法で個人の所得と資産保有の状況を管理しています。死亡(失踪も)に関する届書を受理した市区町村長は、その事実を所轄税務署長へ通知する制度になっていて、通知を受けた税務署は、その故人の所得と資産保有に関する情報と、相続税申告書の提出の有無や内容を照らし合わせ、疑問が生じた案件について、より突っ込んだ情報収集(金融機関調査など)を行った上で、相続人に対する税務調査を行います。

 相続税の申告義務のある申告期限までに相続税の申告を行なっていなかった相続人が、申告期限後に申告書を提出することを「期限後申告」と言います。また、過少に申告した遺産を後日追加で申告することを「修正申告」と言います。

 期限後申告や修正申告は、本来納税者の自主的行為ですが、相続人の完全な自主的な判断で行われることは稀で、ほとんどは税務調査の結果、税務当局からの勧奨に基づき行われています。

期限後申告や修正申告には、様々なペナルティが課されますので、将来問題を指摘されない申告を期限内に行うことが重要です。

2.無申告加算税(期限後申告の場合)・過少申告加算税(修正申告の場合)・延滞税

 税務調査の結果、期限後申告や修正申告を行った場合には、相続税額(本税)の他に、次の加算税が課されます。

無申告加算税 相続税額の15%(税額が50万円を超える部分は20%)
過少申告加算税 追加相続税額の10%(当初税額と50万円のいずれか多い金額を超えている場合、その超えている部分については15%)

また、どちらであっても、納付すべき相続税額に対し、納期限の翌日から2ヶ月を経過する日までの期間については、年7.3%(平成27年中は市場金利連動特例により2.8%)、それ以降の期間については年14.6%(平成27年中は市場金利連動特例により9.1%)の延滞税が課されます。

 

3.重加算税と刑事責任

 期限後申告や修正申告の背景に、隠蔽行為など悪質な違反行為が認められる場合には、無申告加算税と過少申告加算税に代え、重加算税(期限後申告は40%、修正申告は35%)が課されます。また、行為が極めて悪質で、追加発生税額が多額である場合には、刑事責任(脱税の罪)を問われる可能性もあります。

 

4.ペナルティの軽減と加重

「財産債務調書」を期限内に提出した場合で、その財産債務調書に記載した財産(又は債務)に係る過少申告加算税等は5%軽減されます。
「財産債務調書」を期限内に提出しなかった場合や、その財産債務調書に記載した財産(又は債務)以外の財産(又は債務)に係る過少申告加算税等は5%加重されます。

「財産債務調書」は、次の要件に該当する人が、その年の12月31日における財産債務の内容と金額を記載して、翌年3月15日までに税務署に提出するものです。

要件:①②③の全てに該当する人

①所得税の確定申告をしなければならない人
②所得金額の合計額が2千万円を超える人
③その年の12月31日における「財産の合計額が3億円以上」又は「株式等の合計額が
 1億円以上」の人
※簡略化して記載していますので、詳細はお問い合わせください。

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